私のWEB CMロケ収録セット~その1

ロケに求められるシステム構成

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テレビのロケでもCMのロケでも、ピンマイクの音はできる限り個別で収録しておいた方がバックアップになって好まれる。個別の音声を【オンリー】と呼んだりする。これらは【チャンネル分け】という概念のもと、音声さんができる限り編集者を考えて音を振り分けて録音するものである。あるいは、事前にこれはオンリーで、などとリクエストがあれば対応する。

収録媒体によってどれだけの音を録音できるかの制限もあるため、これらは撮影技術会社の音声に対する文化にも関わってくるだろう。とにかく映像が基準になるので、音はカメラに2chまでの音声信号を入力して記録するのが一般的な収録であるが、CMはガチガチに編集するため、たとえ同録(映像に合わせて実際に録音した音)があっても他の音声に差し替えることもある。同じセリフを何回も録るため、差し替えは比較的容易かもしれない。予算があれば、録音ブースで録りなおすこともある。

とはいえ、今回は極力現場で音声を細分化して録音する私の努力目標セットを紹介しようと思う。

WEB CMの特徴

絶対ではないが、私の感覚として、WEB CMの特徴は予算が地上波より安価で済むことと、WEB CMの視聴率と販売率のコンバーションレートの計測が可能であるところにあると考えている。実際、広告代理店は効果測定までをセットで営業していることも当たり前になってきている。

出演者はいわゆる芸能人もあるが、事務所に所属しているエキストラさんや劇団員などの”一般人風”な人を起用が多い。撮影場所は小さめなスタジオだったり、誰かが実際に住んでいる家のレンタルサービスを活用する。撮影機材は場合によるが、カラコレまで割とカメラマンにお任せということも多い。

ドラマのようにセットを組み立ててから撮影しない方法が充実してきている。小回りが効くチームが好まれ、撮影スタッフはフリーランス集団が多い。機材に関しては各々の裁量が最大限まで与えられているが、結果を出さないといけないので当然手は抜けない。その中で私は運良く音声さんをやらせてもらっている。

マイクについて

定番ガンマイクのゼンハイザー MKH416とSONYのアナログB帯ピンマイク(製造終了)を使っている。ピンマイクに関してはどれも中古で少しずつ調達してきたため、型はバラバラになってしまっているのが悩みであるが、どれも互換性があるのは流石SONYと感じる。

SENNHEISER ゼンハイザー ショットガンコンデンサーマイク MKH416-P48U3

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あとは予備的に有線ピンマイクのECM77やバウンダリーマイクのAT871を持参する。オフマイクのリクエストがあればAKG C414などのコンデンサーを持っていく。

個人的にはラムザのピンマイクの方がワイヤレス接続が強いと感じているが、中古でもSONYより高価で取引されている。

ミキサー

最近はミキサー兼レコーダーが充実してきており、わざわざミックス用のミキサーを入れなくても良いくらいの品質になっていると感じるが、私は何かと便利なのでガンマイクだけはシグマのミキサーをつなぎ込んでレコーダーに入れている。

TASCAM リニアPCMレコーダー 24bit/96kHz対応 DR-100MKII

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購入してから6年以上経ったかもしれないが、DR-100MKⅡの音質は素晴らしいと感じる。これが多チャンネルになればいいのに…と感じるのだが、4chに対応するために以下のDR-70Dを購入した。音質は少しSNノイズを感じる。

TASCAM リニアPCMレコーダー デジタル一眼レフカメラ用 DR-70D

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このようにレコーダーはずっとTASCAM信者であったが、どんどん多チャンネル録音が求められ、昨年末販売開始した6chまでオンリー+2MIXの録音が可能なZOOM F6を導入した。まだ実感できていないが、32bit収録が可能であることから、もしも音が一見クリップしたように見えても、データ上まだ救済の余地があるらしい。まだ日本Amazonでは取り扱われていないようで、サウンドハウス1択になってしまいそうだ。
私は渋谷にある機材屋 ROCK ON で実際に手にとって触った上で、運良く最後の1台を購入することができた(2020/1月末)。

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カメラバッテリーを本機の下に取り付けられることから、駆動時間は十分確保できると判断した。これまでのTASCAMはポータブルバッテリーでUSB充電して使っていたのだ(DR-100に関しては 【対応するDCジャック-USB A ケーブル】を自作して使っていた)。

Vemico NP-F970バッテリー NP-F980/F330/F530/F550/F570/NP-F730/F750/F770/NP-F930/F950/F960/F970/F990交換バッテリー 大容量2*7800mAh 4個ledライト付き 対応機種 HDR-FX1/HVR-Z7J/HVR-Z5J/ HVR-V1J/HVR-HD100J/HXR-NX5J/HDR-AX2000/HDR-FX7/HDR-FX1000/FDR-AX1など対応

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Amazonで購入したバッテリーは2個セットで販売されていることを知らず、2セット購入してしまい4個手元にあるが、5VアウトのUSB口もあるため、あらゆるものが充電できてしまう優れものであった。問題点はSDカードがバッテリーの裏にあるため、いちいち外してSDカードを抜き取る必要がある点である。(素材管理のために、各シーンが終わったらフォルダ分けをしているのだ)

また、別売りのBluetoothモジュールをつなげることでスマホでHAの操作などができる。
私は一度ロケで使った後、必要性を感じサウンドハウスで購入した。

ZOOM ズーム AR-48専用 Bluetooth Adaptor BTA-1

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F6のミキサーでHAを操作するのに階層が3手くらい裏にあるため、即時的に操作するのが困難なのが一番の課題である。ツマミフェーダーはON/OFFと2MIXへのsendの機能を持っているが、HAが裏にあるので、functionボタンから所定のチャンネルを選び、settingに入り、HAを選択し… となるため、ちょっと不安というか、間に合わない。その代わりオートミキサー機能があるが、私は怖くて使ったことが無い。それが安さの秘密なのだろうか。
ちなみに、この手の最強機材はsound devices製になってしまうが数十万円してしまう。

私は念の為24bitと32bitを両方録音できるモードで録音している。実際に使う録音部分は数秒の尺だが、録音忘れや素材管理の観点から私は極力1シーンはOKテイクがでるまでそのまま回しっぱなしにする主義である。メリットとしは演技指導の声もうっすら入っているので素材がどういうものがなんとなくわかることと、意外と無音のベースノイズがあると編集上喜ばれることがある。デメリットは1日の収録で25GB(24bit+32bit)まで行ってしまったことがあるが、PCや外付けHDDも日々進歩しているので、技術的にはあまり問題に感じたことはない。

 

長くなってしまったので、機材接続はまた次回〜

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