ピンマイクの中仕込み〜ぷにぷに編〜

ピンマイクの中仕込のぷにぷに

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ぷにぷにしたゲルをピンマイクの先端につけることで、目立たないマイクの中仕込が可能となるのである。

一方で、劇などでピンマイクを付ける場合は、先端を服の上からひょっこり出してしまうこともしばしばあり、中仕込とは撮影ならではの音声の悩みなのかもしれない。

ぷにぷにの正体

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通称ぷにぷにと呼んでいるゲルの正体は<ゲル・ OK・パッキン>と言うものを利用している。用途は多目的だと思われ、ネットで検索するとスピーカーのエンクロージャー周りに使っている人のブログがいくつかヒットする。写真はとぐろを巻いているが、店舗ではマット状のものなど、様々な形態のものが販売されている。

ピンマイクに適しているのは写真の右側の ゲルパッキン_マルボ(ホ?) 1000円 の方であるので要注意である。(私は一度間違えて左の四角状の方 ゲルパッキン_カク を購入してしまった…)
透明な上、袋に張り付いているので見た目ではあまり違いがわからないのだ。

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渋谷の東急ハンズの場合、B1A DIYクリエイティブマテリアルのレジ沿いの島の壁にゲルOKパッキンシリーズが並んでいる。

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そして、残念ながらAmazonなどでは扱っていなさそうであるため、2020年2月現在では東急ハンズの店舗でしか手軽に購入できないかもしれない。東急ハンズのネット通販「ハンズネット」の検索にも引っかからないのだ…

メーカーは大場機工株式会社である。東急ハンズが遠いという方は、店舗に問い合わせて発送できないか確認してみるのも手かもしれない。

ゲルの準備

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袋を開けるとこんな感じになっている。1m分位だろうか?

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先端を持ち上げるとこんな感じ。

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これをはさみで切っていく。IMG_4541

大きさは多少アバウトでも大丈夫だが、私はSONYのECM77サイズに合うくらいを目指した。

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この細切れのぷにぷにに穴を開けるのだが、このようなピンセットで貫通させた。貫通できれば針でも何でも良い。

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ピンセットの場合、一回裏表でひっくり返るような動きをするが、もとに戻るのでグイグイ貫通させる。

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ちなみに最初からピンセットを使っている理由はここにある。新品のゲルだと、ピンセットを使わないとピンマイクを入れるのに非常に難儀する。何回も着脱すれば、ゲルの粘着力が落ちてきて、ピンセットなしでも着脱できるようになる。ただし、ゲルもだんだん劣化していくのでいつかは作り直すタイミングが来るはずである。

ガムテープの付け方

ガムテープは以前も紹介した寺岡製作所のガムテープが最適である。
粘着力が高く、何度もつけ外ししても使い回せるからである。

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色々な失敗を重ねた結果、このような形が自分の中の最適解となっている。
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マイクの下に2枚重ね、マイクの上側に1枚で固定するのが私のやり方である。

面積はあまり問題ではないが、広い方が固定が確実になる。服装に合わせてハサミで切る場面もあるため、現場にはかならず鋭利なハサミを持っていっている。粘着力が強いため、ハサミには粘着素材が付着するので、ガムテープ専用に1本用意したほうが良いだろう。

自分の場合は、左利きということからハサミ選びには幼少期から悩まされていた。解決方法としては、とにかく鋭いハサミであれば利き手関係なく切れるという成功体験から、以下のツヴィリング製のハサミを10年以上使っている。小さいが強力だ。

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あとは、服の内側に貼るだけで中仕込の完成である。

経験則として、女性の方が男性より声はよく録れることが多いが、声が小さい人の場合とアクセサリーがある場合に演者といろいろ相談して解決するのが良いだろう。

男性の場合、声は録れるのだが、密着していることから胸鳴りとも言う、低音も拾ってしまうことも多い。編集でどこまで対応できるかは、もはや現場でのサバ読み合戦となる。できればプロツールスなりのDAWで、録音したデータのEQをいじってどこまで修正できるのか、BGMを乗せたらどうごまかせるのか試してみると良いだろう。

胸鳴りはむしろ仕方ない問題であり、現場としては救急車が来てしまったり、ヘリコプターが飛んできたり、いろんなノイズが常にマイクには入ってしまうが、自分の基準を設けてOK・NGをしっかり伝えることで信頼を得ていく必要がある。

中仕込で一番つらいのは、生地がゴワゴワで動くだけでジョリジョリ聞こえてしまったり、動きが大きくてゲルが塞がれてしまうことがある。その時は潔くごめんなさいして、仕込みの場所を治すことになる。(そもそも中仕込はマイクの使い方として本望ではないのだが..)

NGパターン

事故を未然に防ぐために、ゲルのNG例を掲載しよう。

こちらはゲルの奥にマイクヘッドが埋まり気味のパターン。これではちょっと大きい動きをするとゲルにマイクが塞がれてしまい、まるで海の中に入ったような、耳が塞がれたような音がすることがある。
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次はその逆で、マイクヘッドがゲルから飛び出し過ぎている場合である。この場合は衣擦れノイズを拾い、ジャリジャリ・サラサラといった音が入ってしまう。

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以上を確認して、うまく貼り付けられたら、きっといい音が録れるはずだ。
音声さんはひきよせの法則である。
しっかり準備して対応しないと、結果的に不可抗力だとしても自信をなくして落ち込んでしまう。それは負の連鎖の始まりにすぎない。
徹底的に準備して堂々といい仕事をしよう。

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