よりみち散歩 #24 ストレス発散!? 吉祥寺のシューティングバーEA
目次
世にも物騒なバー
吉祥寺には一風変わった飲み屋が数多くある。幽霊居酒屋の遊麗やサーカスを楽しめるサーカスカフェ、卓球台がある卓球酒場ぽん蔵にハンモックカフェのmahika manoなどと言ったお店が駅からすぐのところに様々なお店が潜んでいる。しかし、そのどれよりも物騒なお店が吉祥寺にはある。
シューティングバー EA(エアー)
駅から吉祥寺通りを歩き、御殿山方面にそのお店はある。御殿山の由来は、江戸時代まで遡る。井の頭池はかつて、江戸の将軍家の鷹場(鷹で狩りをする場所)であった。特に徳川家康は大の鷹狩り好きだったそうだ。そこで、将軍や武士が休む施設や宿が建っていたことから、御殿山と名がついている。
さて、そんな御殿山には鷹もびっくりするバーがある。
このビルの2階にシューティングバーがあるのだ。
1人で入るには若干勇気があるかもしれない。だが店員はみな優しく、想像以上にアットホーム空間である。この言葉を信じて是非この扉を開けて頂きたい。
武器 武器 & 武器
この扉を開くといきなりガラス張りの空間が飛び込む。
壁には様々な張り紙もされている。
グレネードランチャー 1カート500円… 一体何が起きようとしているのか..
壁に向かって左に進むとバーカウンターがあり、お店の雰囲気とは程遠い、優しいバーテンダーが出迎えてくれる。とりあえずビールを頼むが、どこをみても銃まみれなのだ。
銃の数はこの写真の倍以上はあるだろう。そしてこの得も言えない高揚感は男子だけでなく、女子にも大いに受け入れられているという。
念の為言っておこう。ここでは当然実弾は打つことはできない。BB弾で楽しくストレスを発散する”バー”なのだ。
2つのメニュー
ここには2つのメニューがある。
表メニュー
片方はドリンクとフードのメニューである。
ビールは600円で、ウィスキーも600~800円で飲めるからかなり良心的な価格帯と言えるだろう。他にも銃にちなんだオリジナルのお酒も多くある。フードにも「ルパン三世カリオストロの城」で印象深い、ミートボールのパスタなんかもあり、ちょっぴりジブリカフェに近い楽しみ方もできる。
残念ながら銃に関する知識はあまり持ち合わせておらず、具体的な説明は出来ないが、銃のイメージに合わせたカクテルもいくつかある。
裏メニュー
言うまでも無く、銃リストである。ここにかかれている銃を注文すると、バーテンダーがBB弾と銃を用意してくれる。弾を装填し、ガスを注入し、ドライヤーで温め終わると声をかけてくれる。基本セットは3マガジン(3回装填できる)500円で、銃によって異なるが、同じ銃に対してはマガジン追加ごとに100円かかる。弾の数は銃によって異なり、連射するタイプはすぐに弾切れになるので注意が必要だ。
大型の銃では追加マガジンは200円である。これらもすべて明朗会計なので心配は無い。思う存分楽しむと良いだろう。
メニューの最後に
飲酒してBB弾を撃つには誓約書を書く必要がある。これを書くことで、メンバーズカードが配られる。驚いたことに、現時点でおよそ3万人の会員がいるという。私は比較的初期のメンバーであり、現行カードとはちょっと色が違う。
2度目以降の来店時は、このカードを渡せば誓約書を書く必要は無い。
かなり汚れてしまっているが、会員番号666は少し自慢である。
お好みの銃を選ぶ
バカの1つ覚えは恐ろしい。店員から操作が難しいと言われても、素人の私は見た目が良いことを理由にいつも「デザートイーグル」という銃を頼む。この銃は007やロボコップ、マトリックスなどの超有名映画でも度々登場する。
アニメでも多くの作品でこの銃は登場する。例えば涼宮ハルヒの憂鬱でツチミヤモデルショップでエアガンを無料で入手したモデルもこの銃である。
気になる方はこちらのMEDIAGUN DATABASE様を見ていただければ、膨大な映画・ゲーム・アニメ作品に登場しているか驚くはずだ。同じデザートイーグルでも、型番によって形は異なってくるこの銃は、一発の重があり、ガスの反動が大きく扱うのが難しい。その重厚な存在感だけでも私は大いに満足してしまうのだ。
しかし、この日は不運に不運が重なり、このお店が所有している3丁のデザートイーグル全て調整に出されてしまっていたのである。だが、これが思わぬ幸運を運んでくれた。
ここのバーテンは皆、マイガンを持っている。この日は居なかったが、別日に出勤しているスタッフのカスタムデザートイーグルを良かったら試して下さいと申し出てくれたのだ。それがこちらである。
素人の私でも、これはなんだかとてもイケナイものだという事はわかった。今回はこの銃をお借りして、ストレスを発散することにした。
射撃場のセッティング
ちょっと飲んでから、良き頃合いに銃を注文する。同時に、的はどうしますか?と着かれる。的は良くある人形の紙や、円形の的などがある。しかし私は通称「小さいおっさん」と呼ばれる小さい的をよく選ぶ。
的に弾が当たるとキンッと音がして心地が良いのだ。
銃を選ぶと、バーテンダーがマガジンを温めてくれる。これで弾の飛びが良くなるのだ。逆に、冷えてしまうとガスの威力が下がり、弾が飛ばなくなってしまう。その際は申し出ると、再び温め直してくれる。
さて、準備が整ったら手をアルコール消毒するため、霧吹きでシュッと吹きかけられる。射撃場へはガラスの扉を開けて入り、この中では2人まで同時に撃つことができる。銃と3つのマガジンにゴーグルが置かれている。ルール上、このゴーグルを装着して撃たなくてはならない。
メガネを着用している場合は、ゴーグルはしなくても良い。ここまで来れば、最後に的の位置を決めれば良いだけだ。
レーンの左側にモニターがあり、最大10mまで離して的を狙うことができる。この操作は自分でもできるが、最初はバーテンダーにお願いすると良いだろう。
自分のレベルにあった距離で試してみよう。この銃はカスタムされた照準器があるので、かなり楽に攻略することができてしまった。
当たった的は後ろに倒れる。このおっさん達を直すには、自分で手前に戻し手で戻す。
ダーツのような感覚でシューティングできるのはなかなか楽しいものだ。紙を撃った場合はおみやげとして持ち帰ることもできる。但し、その紙はかなり大きめ(ポスター大)なので気をつけて持ち帰る必要がある。
トイレも戦場?
ここのトイレは洋式で、綺麗に保たれている。その中で目に入るのは女性サバイバルチームの宣伝や、案内があった。
他にも東京サバゲーパークのちらしもあった。
ライブハウスでバンドの宣伝をするが如く、トイレでも洗浄ならぬ戦場の広告があったのだ。
最後に
存分に楽しんだ後は、締めにきついお酒を一杯飲むことにした。
薬莢のグラスにショットが出て来る。今回は~48%のロンリコ151を注文した。
アルコール度数75.5度のロンリコをソーダで割った代物だ。しかも500円というリーズナブルプライス。もう1つコースターを渡されて蓋をし、ガンと1回振ってから飲むのが作法なんだとか。
一気に飲み干し1日を締めくくる。常連も多く、ついつい長居してしまうのもこのお店の特徴だ。
また追加料金300円(弾代別途500円)で持ち込みも可能となっている。定休日は火曜で、祝前日(金土)は午前4時まで営業している。
鬱憤が溜まっている諸君、そんな夜には的を一掃してみてはいかがだろうか?
おまけ
ここにはイベント時等でないと使用できない化物達がいくつか展示されている。この日特別にレールの中を撮影させてくれた。
強烈な機関銃だ”一応”撃てるらしいが、想像はできない。あちらこちらに転がっているのは今日一日のBB弾たちである。
無数の弾は毎晩清掃されるそうだ。その数は数千単位に登り、バーテンのもっぱらの悩みは、帰宅してからズボンや靴の中から弾が出てくることだそうだ。
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